mar's 3人日記
2007.04.21 法事
今日は祖父の33回忌で、お寺とお墓に行ってきました。
祖父のことはほんと断片的にしか記憶がありません。
般若心経を聞きながら「どんな人だったかなぁ」と思い出していました。
思い出すといえば、学生時代の卒論で「葬送」と「日本人のものの考え方」を関係づけて勉強したことを、今日のように法事の時なんかに「うーん、なるほど!」と思い出します。
日本の法事やお墓って、宗教的な側面だけでなく、社会学的・民俗学的に言えば「家社会」という、いわば日本人のDNAに染み込んだ考え方が、ベースにあるんですよね。
「誰々の何回忌」ではあるのですが、「自分は何某家の一員である」というアイデンティティを再確認するためのものと言っても言い過ぎではないんです。
そのアイデンティティを忘れないために法事があると考えても間違いではないと思います。
結婚式もそうですが、「誰々と誰々の結婚式」より「何某家と何某家の結婚式」が日本では一般的ですよね。
披露宴のテーブルも、「どっち家の側」がはっきりしています。
花婿は(当人からみて)右、花嫁は左、それぞれの「家」にわかれて席につきます。
これは日本だけでなく世界的にもですが、男性優位の考えから、右が男性です。
話はそれますが、「右優位」なんです。
お雛様の飾りも右がお内裏様、お皿の上の魚も右向き、「右に出るものはない」、「左遷」、南アジアなんかの伝統的なトイレでも「不浄」の左手で拭き、右手で食事をします。
「家」に話を戻すと、現在の日本のお墓も「何某家之墓」です。
欧米のように棺で埋葬する「誰それの墓」の形ではなく、火葬してみんな一緒に「何某家先祖代々之墓」になってます。
最近の流れで、墓碑もさまざまになっているようですが、欧米流の「個」の考え方が浸透してきているんでしょうか。
もともと日本でも土葬が一般的だったので、ある意味原点回帰かもしれませんが、「ひとりの墓はさみしい」的な考えは深く、墓碑は「何某家」でなくとも夫婦は一緒のお墓のようです。
土葬から火葬に変化したのは、衛生的なことだけでなく、日本のせまい土地事情も大きく関係するらしいのですが、徳川時代までの身分社会が終わり、庶民も「姓」を名乗るようになり、それがあたりまえになって、現在までの間に皆が「何某家」になったことも関係してると思います。
書き始めの時点では、自分でもこんな話になるとは思ってませんでした。
今日書きたかったのは、父と母がいなければ自分はいないし、両親もそれぞれの両親が一緒にならなければ存在しないし、両祖父母もまた・・・・そのまた・・・というように考えると、自分の存在にはすっごい大勢の人が関係し、どっかで違うペアだったら自分はいないんだなと・・・。
ということで、「家」の一員というアイデンティティを超えて、自分が存在していることに感謝しています。(M)
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